誤嚥予防に直結!吹く力を鍛える簡単呼吸トレーニング

こんにちは。さいたま口腔リハビリテーション歯科クリニックです。
「食事中によくむせるようになった」「前より咳き込む力が弱くなった気がする」そのようなお悩みはありませんか。
誤嚥(ごえん)予防というと「飲み込む力」ばかりが注目されがちですが、実は「息を吐く力(吹く力)」を鍛えることもとても大切です。
今回は、ご自宅で手軽に取り組める「吹く力を鍛える簡単呼吸を使ったトレーニング」についてご紹介します。
なぜ 「吹く力」 が誤嚥予防に大事なの?
誤嚥とは、本来は食道に入るはずの飲食物や唾液が、誤って気管の方へ入ってしまうことです。
誤って気管に入ってしまっても、咳き込む力(咳の勢い)が十分にあれば、気道から押し出すことができます。
しかし、加齢や筋力低下、病気などで「息を強く吐く力」が弱くなると以下のようなリスクが高まります。
- むせても痰や食べ物をうまく吐き出せない
- 気道に残ったものがきっかけで誤嚥性肺炎を起こしやすくなる
そのため最近は、「飲み込みのリハビリ」と合わせて、呼吸筋(特に吐くときに使う筋肉)を鍛えるトレーニングも、誤嚥予防の一つとして注目されています。
ご自宅で使える3つの簡単呼吸トレーニング
特別な機械がなくても取り入れやすい「吹く力を鍛えるグッズ」で行うトレーニングをご紹介します。
体調に合わせ、息が軽く弾む程度を目安に、無理のない範囲で行ないましょう。
風船ふきトレーニング
用意するもの
小さめの風船
トレーニングの流れ(例)
- 椅子に座り、背もたれに軽くもたれ、背筋を伸ばす
- 風船を口に当てる前に、鼻からゆっくり息を吸い込む
- 口をすぼめて「ふーっ」と細く長く息を吐きながら、風船をふくらます
- 苦しくなる前にいったんやめて休憩し、これを数回くり返す
ポイント
風船が少しずつ大きくなっていく様子は、トレーニングの「見える化」になります。また、お孫さんと「誰がいちばん長く吹けるかゲーム」にするのもおすすめです。
注意点
- めまい・息切れを感じたらすぐ中止し、休みましょう。
- 心臓や肺の持病がある方は、必ず主治医に相談してから始めてください。
吹き戻しトレーニング
用意するもの
吹き戻し(ピロピロ笛)
お祭りなどで見かける、息を吹くと紙の部分がビヨーンと伸びるおもちゃです。
最近は、負荷が調整できるタイプのトレーニング用グッズも市販されています。
トレーニングの流れ(例)
- 椅子に座り、軽く顎を引いて姿勢を伸ばす
- 鼻から息を吸って、口にくわえた吹き戻しに「ふーっ」と一定の強さで息を吹く
- できるだけ同じ強さで、5秒ほど息を吐き続ける
ポイント
- 初めは2〜3秒からスタートし、少しずつ時間を延ばしましょう。
- 途中で息が続かなくなっても大丈夫です。「昨日より少し長く」が目標です。
遊び感覚でできるので、リハビリの「気分転換」にもなります。
注意点
- 息を一気に強く吹くと、めまいや息切れを起こすことがあります。無理のない強さで行いましょう。
- 吹き戻しは唾液が付着するため、使用後は洗浄・乾燥を行い、衛生管理を心掛けましょう。
ストローぶくぶく呼吸トレーニング
用意するもの
コップ半分ほどの水と曲がるストロー(太めのものが安全です)
トレーニングの流れ(例)
- コップに入れた水の中にストローを差し込む
- ストローを口にくわえ、鼻から息を吸う
- ストローから「ぶくぶくぶく…」と泡が出るように、ゆっくり息を吐く
- 4~5回前後を1セットとして、体調に合わせてくり返す
ポイント
- コップの水は少なめに入れ、むせや誤飲を防ぎましょう。
- 1回数秒で数回程度から始め、疲れない範囲で行うのがポイントです。
注意点
- 誤嚥の程度が強い方や、飲み込みがかなり弱い方は、水の量や方法の調整が必要になります。自己判断で行わず、事前に主治医や言語聴覚士にご相談ください。
- 水を誤って吸い込まないよう、「必ず吐くだけ」に集中しましょう。
トレーニングの目安と注意点
- 1日トータル 5分程度 を目安に、「少し疲れるかな」くらいで止めるのが理想です。
- 息切れ・胸の痛み・強いめまいなどが出た場合は、すぐに中止して医療機関へご相談ください。
- 高血圧・心疾患・肺の病気で通院中の方は、開始前に主治医へ相談しましょう。
このような症状がある場合は、一度ご相談ください
以下のような症状がある場合は、誤嚥や嚥下機能低下のサインかもしれません。
- 食事や水分で、以前よりむせることが増えた
- 痰がからんだ咳が続き、しっかり出し切れない
- 「ゴロゴロ」「ガラガラ」とした声になることが多い
- 過去に誤嚥性肺炎で入院したことがある
まとめ
当院では、嚥下内視鏡検査・嚥下造影検査などを用いて検査を行なっています。飲み込みの状態と、咳を含めたお口の機能を詳しく評価することで、一人ひとりに合わせたリハビリテーションや誤嚥予防のアドバイスが可能です。
「最近むせることが増えた」「肺炎が心配」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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